不動産取引のクーリングオフ制度は、大雑把に要約しますと、 
     
    
      
        
          
            宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地または建物の売買契約について、 
 
            その宅地建物取引業者の事務所等以外の場所で、 
            その買受けの申込みをした者・売買契約を締結した買主は、 
 
            一定の場合を除き、書面により、 
            申込みの撤回または売買契約の解除を行なうことができる | 
           
        
       
     
     というものです。 
 
「等」や、「一定の場合を除き」など、幾つかの制限があり、宅地建物取引業法の該当条文を見ただけでは、判り難い書き方になっています。 
 
    この判り難い条文の表記を利用し、悪質なマンション勧誘業者が 「適当な事を言っても、素人にはどうせ判らないだろう」 と、クーリングオフ妨害を仕掛けてくる場合があります。 
     
    
      
        
          
            例えば、自宅や勤務先は、事務所等以外の場所となるものの、 
 
            買主の側から 「自宅で説明を聞きたい」 「契約は自宅でしたい」「勤務先で契約したいから来て欲しい」 などと申し出た場合、自宅や勤務先で契約しても、クーリングオフ制度の対象外となる場合があり、注意を要します。 | 
           
          
            | その一方で、喫茶店や飲食店などで申込み・契約をした場合は、喫茶店・飲食店に購入者が自分の側から担当者を呼び出したとしても、事務所等以外の場所となり、クーリングオフ制度の対象となります。 | 
           
        
       
     
     
    しかし、何とかしてクーリングオフを妨害しようと考える業者は、「買主側からの申し出」 をわざと間違え、次のような錯覚トークを仕掛けてくる場合があります。 
     
    
      
        
          
            「飲食店での契約であっても、お客様からの申し出に基づいて飲食店でお会いし、 
            契約した場合は、クーリングオフ制度の対象となりません」 (ウソです) | 
           
        
       
     
     
    
      
        
          
            喫茶店や飲食店において申込み・契約した場合、 
            それが買主側からの申し出に基づく場所であっても、 
            事務所等以外の場所でした申込・契約としてクーリングオフ制度の対象となります。  | 
           
          
            | 宅建業法第37条の2第1項  宅建業法施行令第16条の5第2号 | 
           
        
       
     
     
    つまり、しつこい勧誘を断れず、担当者と会うこととなってしまった場合は、 
     
    
      
        
          
                クーリングオフ制度の適用が受けられないリスクがあり、 
            第三者の目も届かない「自宅」で会うことはできるだけ避け、 | 
           
          
             喫茶店や飲食店など、客観的に見て営業所等には該当しない場所で、 
            第三者の目の届く環境で、担当者と会うことが望ましいと言えるでしょう。 | 
           
        
       
     
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